2019年10月6日日曜日

更年期の不眠


はじめに

一般に年齢を経るにつれて、不眠は増加するものですが、更年期の不眠は、特に著しいものです。更年期の不眠はどうして起こるのでしょう。

更年期の不眠の原因

ホットフラッシュ

一つは、ホットフラッシュが夜間に起こり、睡眠を妨げるといわれています。
ホットフラッシュで目が覚める場合は、ホルモン補充療法で改善が見込まれます。更年期いやな汗で目が覚める場合、ホルモン補充療法を考えてもよい良いでしょう。

ストレスによるうつ症状

また、更年期のいろいろなストレスで、眠りにくくなるところに、女性ホルモンの変化が直接脳に影響し、うつ症状が現れ、不眠につながるといわれています。
このような不眠は、睡眠環境の改善を図りましょう。夜は眠くなるまでベッドに入らず過ごしましょう。寝る前や夜中に目が覚めた時は、軽いストレッチなどで筋肉をほぐし、リラックスしましょう。また、睡眠の質を高めるため起きる時刻には太陽の光を十分浴びて気持ちよく起きることを習慣にしましょう。

睡眠時無呼吸症候群

そして、もう一つ見逃せない不眠の原因として、睡眠時無呼吸症候群があります。
一般には、男性や肥満者に多いといわれ、心臓や呼吸機能に大きな影響を与えるこの疾患ですが、更年期以降、女性ホルモンの低下で、気道が狭くなることがあり、肥満などとは関連なく、起こってくることがあります。大きないびきをかくとか、夜寝ている間に呼吸停止をしているなどの典型的な症状のみならず、夜中に何度も目が覚める、日中眠くなる、朝起きたとき頭痛やだるさがあるときは、注意しましょう。

当院では、入院せず、ご家庭に持って帰っていただき、終夜睡眠ポリグラフィーの検査を実施しております。眠れないからと睡眠薬を内服する前に、睡眠時無呼吸症候群がないかどうか検査してみましょう。

適切な専門医による治療を行えば、決して怖くない病気です。どうぞご相談ください。

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